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業務変革 ビジネス変革

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ビジネスと経済 

2.ビジネス変革の条件 ~Diversity~多様な価値の尊重と受容性

私自身は、業務コンサルタントとして、業務変革およびシステムの導入ということを専門として実施しています。実際に業務設計を行い、場合によってはシステムを導入し、業務変革を行っていくわけですが、これがうまく行く場合とうまくいかない場合があります。こういう業務変革/整備は、コンサルティングサービスは当然そうですが、社内でも実施することがあります。

例えば、こんなことがありました。それは、クライアントへシステムの運用保守サービスを実施するために、その運用手順の整備を行い、業務フローを整備するという案件です。クライアントサービスのための業務基盤の構築ですね。

このサービスは、海外のチームと連携してサービスを提供する必要があり、日本、海外(中国)の連携チームでフローを整備し、QCD(Quality/Cost/Delivery)を元にして、それぞれの業務を評価して、最も効率的かつ効果的なフローを構築して、サービスを提供し始めたわけです。業務の骨組みとしては、ベストな状態で、完璧であり、理論的にはうまく回るはずでした。

ところが、実際に運用し始めると、想定外のことが続発し、成果物の手戻りは増加し、コミュニケーションがうまくいかず、結果コストはかさみ、品質も一定レベルをキープできず、不安定な状態になってしまったわけです。なぜ、うまくいかないのか、仮説としては、日本人と中国人の文化的な違いによって摩擦が発生しているのではないか?ということは考えられますが、実証分析のため、日本人メンバー中国人メンバー600人に対してアンケートを取ったわけです。

すると、お互いがお互いのことを、「なんでこれだけのことをやってくれないのか理解できない」、「なぜこれを神経質に言うのか理解できない。」と思っている姿が浮き彫りになったわけです。一言で言えば、『認識ギャップ』、これが、浮き彫りになったわけです。

そこで、この認識ギャップに対応するために、お互いのことを理解し、相手の立場に立った仕事の仕方をするような施策を次々に打っていったところ(企業秘密です・・)、徐々に徐々に摩擦というものは少なくなり、手戻りは削減され、コストも削減していくことができ、品質も一定レベルを満たしていくことができるようになっていったわけです。私自身のクライアントサービスも20%のコスト削減を行うことができました。

つまり、この事例が示唆してくれることは、業務変革のためには、まず、仕組みの骨格を整えることは非常に大切である、そして、これが業務コンサルタントとしてのメインの仕事であるわけですが、しかし、それだけでは不十分であるということです。つまり、業務を行う人の『認識ギャップ』という名の意識の変革も行わなければうまくいかないということです。

ですから、業務変革がうまく行くには、@仕組みの変革とA意識の変革、その両方が必要であるというわけです。これは、どんな業種のどんな業務に関しても同様です。自動車関連の業務であれ、電子部品であれ、医薬であれ、物流業界であっても、商社であっても、どんな業界のどんな業種であっても同じです。

私自身がクライアントサービスを行った事例でも、仕組みは完璧に整えたものの、実行する担当がめんどくさがってシステムにまとめて受注を入力したりであるとか、統制を取るのが嫌だからと言ってリーダーが担当の言うことを全て受け入れて、結果標準を保てなくなり、業務が元戻りになってしまったであるとか事例は山ほどあります。結局、仕組みを整えただけではうまくいかないのです。それを実行する人間の意識変革が必要です。

ですから、もし業務がうまく回らないのであれば、それは、それぞれのメンバーの意識に問題があるのかもしれません。業務の仕組みとともに意識を変えていくことが大切です。

この意識変革という部分に業務コンサルティングのメスを入れて、徹底的に実行するならば、どうでしょうか?きっと、望ましい形で業務変革は達成され、日本中の企業でそれを行っていけば、今この瞬間にも経済的な社会変革は達成される、私はそう思います。

意識の変革とは、多様な価値を尊重することであり、相手を受け入れることであり、利己的な心を抑えて利他的な心を持つ、そしてそれに対して行動することです。究極的には愛ですが、このような意識変革を業務変革とともに行うことで、今この瞬間、経済は変革します。それは、上記事例により、実証されています。

上記事例がグローバルメンバーとの多様性の尊重ということになりますが、今後の移民政策における最重要な施策であるとも思います。移民やグローバルメンバーを単なるコストダウンの手段として考えている段階では、良い結果を得ることはできないでしょう。

移民やグローバルメンバーをパートナーとして受け入れ、お互いの価値を尊重して仕事をしていく過程で、異文化が混じりあったイノベーションを創出することが可能になるのです。そのためには相手の価値観を尊重し、受け入れることが大変重要です。

そして、これがさざ波のように拡張し広がっていくことで、企業から業界へ、業界から経済へ、日本経済から世界経済へと波及していき、グローバルレベルで、多様な価値を尊重した、相手を受け入れた(奉仕の心)、利他の経済へと、『人類を幸せにする経済』へと生まれ変わる、その契機となると思います。

そして、このような多様性の尊重、奉仕の心という一番ファンダメンタルな心の基礎ができたのち、経済は更に次の段階へと向かうと思います。それが、お互いの個性が花開く、『Diversity Economics』です。
















Taigen Ogura Philosophy Labo

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