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新しい時代の働き方

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ビジネスと経済 

4.新時代の働き方

2つのポイントがあります。奉仕の心と個性、この2点です。新しい時代の働き方について、まず何といっても最初に来るのは、愛です。相手のことを思い、相手をより良くせんとしてそのために働く。

奉仕の心ということになると思いますが、そのような愛が根底にないと、今後は売上は上がらなくなると思います。

2019年現在、既に収益だけを追求する姿勢は共感を得られなくなっており、今後社会的課題の解決に関心のあるミレニアル世代が経済の中心になっていくことを考えると、そのような流れは必然です。それぞれの働き手が奉仕の心に意識変革を起こしていく必要があると思います。


短期的には、相手から奪う思想で利益を上げることもできるでしょうが、長期的にそのような人と付き合いたい企業はいません。徐々に利益が上がらなくなるでしょう。私はそのような事例はいくつも見てきています。

ひとつの事例ですが、あるコンサルティング会社は、クライアントF社にサービスを提供していたわけですが、遅延が生じて、リカバリーしなければならなくなりました。その際の選択肢として大雑把に言うと、採算は悪化するもののスキルの高いリソースを投入するか、短期的な収益性を考慮してスキルがそれほど高くないリソースで埋め合わせをするかを迫られました。

結果、このコンサルティング会社は短期的な利益を選択し、後者を選びました。すると、スケジュールの更なる遅延が生じ、結局コスト高となり、またそれによって顧客の信頼性を損ない、首を切られてしまったわけです。

結果クライアントも失い、利益も消失する。最悪の結果になったわけです。短期的な利益を重視するあまり、クライアントも失ってしまった。長期的なパートナー関係を築けば利益も継続して得られたでしょう。しかし、相手から奪う思想で対応した結果、自分自身の利益を失う結果になってしまったのです。

また、現代は、モノからコトへ移行している時代であり、単に売り切りだけではなく、顧客にサービスを提供し、長期の取引関係を築くことが大変重要です。新規開拓ばかりでなく、いかに顧客を維持するか、Customer Retension(顧客維持)が大切なのです。そのために、短期的な利益ではなく、長期的な利益を見据えて、「相手にサービスを提供する」ことに集中することが大切です。

私自身も以前、10年近く取引のあったクライアントにリーマンショックによる影響でコスト削減要求を突き付けられ、コンペにかけられたことがあります。5社程度のコンペだったと思いますが、最終的には、コスト面では若干高かったものの、それまでのサービス面も含め総合して考慮いただき、再選出していただくことができました。

現代は、ビジネスモデルの競争優位が短縮化していますが、そのような時代であるからこそ、奪おうとするのではなく、与えること。相手のためを思い、相手の苦しみを取り除いてあげるためにサービスを提供すること、それが大切であると思います。長期に視点を合わせ、奉仕の気持ちでサービスを提供することが大切です。それが何よりも大切なことです。

私が今まで働いてきた中で、これが、対顧客との取引関係で一番大切だと思うのは、「誠実性」です。誠実さとは相手に対する尊敬の念を含み、相手に対する真剣な思いを含みます。私は、この誠実性が何よりも大切なことだと思います。相手を同じ人間として、真剣な思いで接すること。真剣に尊敬の念をもって対応すること。それが何よりも大切だと思います。

さて、それができて、次に初めて専門性≒個性ということになります。この順番が大切です。まず奉仕の心、次に個性、です。

さて、個性についてですが、現代は、非常に社会が高度化しており、求められるスキルも非常に高度なものが要求されます。ですから、ジェネラリスト的なスキルしかないようであれば、市場から淘汰されていくのだろうと思います。専門性を身につけることが大変重要です。特にAIやRPAの進展によって、単純作業は自動化されていくので、人間に残された仕事は複雑で難しい仕事ばかりです。より創造性が求められます。そこで、高度に専門的なスキルを必要とするわけです。

では、このような高度な専門スキルを磨くにはどうしたらよいか?それはまず今ある仕事をがむしゃらにこなしていくこと。そして、その過程で、この分野であればだれにも負けないという分野を作っていくしかありません。その過程でできれば自分が興味ある事を見つけていく。

なぜ興味があることかというと、興味があれば黙っていてもいろいろ調べていくからです。人が知らないこと興味が無いこともどんどん調べていき、その結果、「おたく」になり、人よりも断然深い知識が身につくからです。だからこそ、興味があること、大好きなことが極めて重要なのです。

ですから、今ある仕事をがむしゃらにこなしていき、専門知識を身につけるとともに、興味を持った分野に関して、自分自身が好きなことに関して、さらに突っ込んで誰にも負けない知識をつけていく。すると、徐々に人との差別性、専門性が身についていくことでしょう。

そのようなスキルは一朝一夕で身につけられるものではなく、スキルを身につけるのに1万時間などというように長期の期間を必要とします。短時間では底の浅い機械で代替されるようなスキルしか身につかないでしょう。機械で代替されないような人間的なスキルはどうしても長期を必要とする、私はそう思います。

ですから将来的には、心に奉仕の気持ちを持ち、スキルは非常に洗練された専門性を持つというのがひとつのベンチマークになるのであろうと思います。


〇専門性の条件

新しい時代の働き方ということで、上記記載してみましたが、大変平凡なことを話していると思います。奉仕の心で相手のためを思って働きなさい、生まずたゆまず研鑽して専門性を身につけなさい、これだけの話ですが、大変平凡な内容であると思います。

しかし、私は、この平凡が何よりも大切だと思うのです。

なぜ私がこのような平凡性を重視するのかというと、私自身が一発逆転のホームランを打とうとして大失敗をしてしまったからです。そして、そののち、平凡性の大切さを学んだからです。詳細は、「私の原点」を参照ください。そして、平凡の積み重ねの後に形成される専門性というものがいかに重要なのかを理解したからです。

私自身が大変愚鈍であり、成長も人よりも何倍も遅かったため、余計にそれが大切であると思ってしまうわけです。中には非常に優秀でなんでもかんでも短期間でできてしまう人もいると思いますが、人生は速さを競うものではありません。その人なりのペースでいいのです。

ひとつひとつの経験にも1年、2年とかかるわけです。ひとつのプロジェクトを経験し1年、次のプロジェクトに移行して経験してまた1.5年とかかっていると、上記上げたような様々な業種を経験するのに、簡単に5年10年とかかってしまうわけです。しかし、そういう経験をすることで、スキルや専門性というものが養われていくため、そのような期間というものはどうしても必要なのです。

そして、その期間を奉仕の心、相手目線でサービスを提供するという思いでもって、こなしていく。そういう姿勢を続けていくうちに、自然自然と専門性が身についていくのです。

このような過程を踏むべきです。一発逆転や短期的な発想ではなく、長期の視点で自分自身の成長を考える、それが大切と思います。

そして、そういう姿勢で仕事をすることによって、あなたがサービスを提供する相手も、「ああ、この人となら一緒に仕事をしたいな」と思い、新規の案件を獲得することにつながり、売上にもつながっていくということです。

そして、また、同時に、このような働き方が私の言う『Diversity Economics』に直結する働き方でもあるということです。個人個人の変革が社会への変革につながる、そのように思います。















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