主観と客観の一致とは?③

主観と客観の一致について特に重要なのは、真理に対する主観と客観の一致ということになります。人間は真理を認識することが可能なのか?真理認識に対する主観と客観の一致は可能なのか?

まず、これがそれであるという認識が可能なためには、あらかじめそれを知っている必要があります。つまり、りんごをりんごとして認識可能なためには、りんごをあらかじめ知っている必要があります。あらかじめ知っていることで次にりんごを見たときに、「これはりんごだ」と認識できるのです。

これを真理について当てはめてみると、真理を認識可能なためには、真理をあらかじめ知っておく必要があります。ところが、真理についてはりんごのように経験的にアポステリオリに知るということにはなりません。あらかじめ、経験以前にアプリオリに真理を知っている必要があるのです。つまり、自分自身の中に真理がアプリオリに存在していなければなりません。

つまり、もし真理が存在しているのであれば、私たちはその真理認識をアプリオリに持っていることとなります。ここまではいいですか?