時間とは何か?(7)時間の正体

アウグスティヌスの時間論について考えてみました。

そして、アウグスティヌスは、過去とは現在想起する過去であり、未来もまた現在想起する未来であると言っているという話をしました。私自身もこの認識が正しいと思っています。

つまり、一般に認識される時間とは、過去現在未来がチューブのように連なっており、そのチューブを過去から現在、そして、未来へと進んでいくと言うものであると思いますが、そのような認識は幻想です。

そうではなく、実際には、今現在という時間しか存在しません。今現在の中に過去現在未来が一点に存在しているのです。

時間は常に今現在しか存在しておらず、永遠に変わらないのです。普遍であり、永遠の今この瞬間にしか時間は存在しません。それが時間の正体と言えるでしょう。