無為自然の教え 老子

無為自然とは、我の無い自然のように、流れに身を任せなさいということです。

自然と人間の違いがどこにあるでしょうか?一つの大きな違いは、我があるかどうかということになるでしょう。

自然には我がありません。木は雨が来ようと台風が来ようと、人々が行楽にきてゴミを自分の周りに置き去りにしようと、何も言いません。ただただそこに立っています。自然はただあるがままに流れゆくままに身を任せており、自らが「こうしたい」からといって、それに抵抗することはありません。

それに対して人間は、その我ゆえに、様々な物事に抵抗し、それによって自ら苦しみを作っていきます。我とは、妬み、そねみ、劣等感、怒り、足るを知らない心、怠惰な心、そういったネガティブな思いですが、それらの想念によって、人間は多くの苦しみを作っていきます。

自然を見習い、ただあるがままに流れゆくままに生きていくこと。それが大切なことでしょう。