真理の証明①
まず最初にこれがそれであると認識可能なためには、あらかじめそれを知っている必要があります。
例えばリンゴをリンゴと認識可能なためには、あらかじめ、経験的にリンゴを知っている必要があります。あらかじめリンゴを見てそれをリンゴであると認識していることによって、次にリンゴを見たときに、「これはリンゴである」と分かる、つまり、主観と客観が一致するということです。
これを真理認識にして考えると、方法自体は同じですが、真理はその性質上経験によって悟ることにはなりません。従い、真理が存在しているとすれば我々は真理認識をあらかじめ持っている必要があります。
つまり、もし真理が存在しているのであるとすれば、我々の内部にアプリオリに真理の認識が備わっているということです。