科学は完璧か?①科学の女王数学とヒルベルト・プログラム
現代社会は、実証性を重んじる社会であると思います。検証され、実際に確からしいと思われる法則に基づいて社会の生活が営まれている。科学こそ万能であるとして、科学的でないもの、つまり、検証できないような霊的な存在などは非科学的であるとして排斥される傾向にあると思います。
一般的にそのような傾向が強く、どちらかというと唯物主義的考えが社会のマジョリティを構成していると思います。
その考えの土台にあるのが、科学であると言えるでしょう。科学的な検証によって真であると認められたもののみ、社会的にも認められ、それによって社会の活動が形成されている。
そして、この科学の更に土台にあるのが、数学であると言ってよいと思います。数学は科学の女王と呼ばれることもあり、他の物理学などの科学はある程度修正の余地はありますが、数学はその体系が100%完璧であり、美しい。そういわれることもあると思います。
実際に、1900年代初頭、ダフィット・ヒルベルトによって、数学の完全性を示そうとするヒルベルト・プログラムが考案されました。数学の完全性と無矛盾性を示そうとしたわけです。