空間とは何か?①絶対時空と相対時空

近代科学はニュートンのプリンキピア(自然哲学の数学的諸原理)によって始まったと言ってよいと思います。ここから、基本的な力学が体系立てられ、それをもとに、波動力学、電磁気学、と言った形で科学は進展していきました。

時間と空間と言うことで言えば、ニュートン力学においては絶対時間、絶対空間というものを前提として体系が構築されました。絶対時間、絶対空間とは何かと言うと、時間や空間に客観性があるということです。客観性があるとは、誰が計っても、1時間は1時間であるし、誰が計っても、1mは1mであるということです。知識を万人で共有できるということ、それが客観性があるということです。

これがニュートン力学における時間と空間の世界観となり、これは19世紀の電磁気学の発展まで引き継がれることとなります。

しかし、実際にはそうではなかった。時間と空間は絶対的なるものでは無かった。それが判明します。

20世紀若き物理学者アインシュタインが相対性理論を発表することによって、ニュートン以来信じられていた絶対時間、絶対空間が破られることとなるのです。アインシュタインによる相対時間、相対空間の提唱であり、相対性理論です。