科学は完璧か?⑦知の基礎付け
数学や科学は完璧ではなく、それらを生み出している根源たる知や理性そのものも完璧ではない、ということが分かりました。
知の営みは完璧ではなく、完璧でない能力によっていくら考えても、完璧な解答を得ることはできません。つまり、知によって、考えの土台を、考えの基礎を構築することはできず、そのような状態でいくら知の営みを行っても、砂上に楼閣を立てるがごときものです。
では、この砂上の楼閣を、確固たるものにすべく、知を基礎づける、知の確固たる土台となるものを見出すことは可能なのか?と言う話です。
そして、私はそれを宗教体験による真理の確信、主観と客観の一致、という形で提示しました。この宗教体験による真理認識が、知の確固たる土台となり、知の基礎ということになるわけです。
そして、真理とは愛ということになるでしょう。これはまた別途詳しく話をしたいと思います。
デカルトは、知を基礎づけようと努力をしましたが、しかし、知の確固たる土台、主観と客観の一致を提示することはできませんでした。私はこのデカルトの仕事を補い、以上のように知の基礎付けを提示したいと思います。これを哲学の第一原理と置きたいと思います。