正しい知の使い方③真理は存在するか?

真理は存在するのか?しないのか?

それは、哲学が始まって以来の謎と言えるでしょう。今まで「真理とは何々である」と権威を持って言いえた哲学者はいないと言っても良いのではないでしょうか?

ここにおいて、真理など把握することができるのでしょうか?

この辺の疑問を探求した哲学者として有名なのがカントです。カントは『純粋理性批判』において、人間の認識がどこまで及ぶのか?を探求しました。そして、結論として提示したのが、「人間の認識が及ぶ範囲は三次元に限られる。四次元以降の世界、物自体の世界の認識は持てない」ということになります。

真理を認識しようとすると、真理は存在するも、しないも、同時に証明されてします。従って、人間は真理を把握することはできない。そのように言ったと思います。これが『純粋理性批判』の結論です。