空間とは何か?③場の量子論
ニュートン力学における時間と空間の考え方とアインシュタインの相対性理論について考えてみました。物理学はその後、量子論へと引き継がれます。
量子論における空間の考えとはどういうものがあるでしょうか?
量子論においては、1920年代頃までは、ミクロの世界が不可思議な現象に満ち溢れているということに直面し、その現象を解釈するような時代でありました。空間に関する考えはニュートン力学やアインシュタインの考えを引き継ぐものであり、それに従って、時間と空間も考察されていきます。
そして、素粒子論が活発になるにつれて、場の理論が現れてきました。つまり、空間は場というエネルギーで満たされており、そのエネルギー場における空間において粒子がどのように表現されるかと言うと、エネルギーが集中固形化することによって表現されるということになります。つまり、粒子は空間と分断しているものではなく、空間の一部が粒子に変わっていくと言うことです。これが場の量子論です。
要は、空間に関する考えが更に進化していったと言うことです。そしてこの空間理論に対して、ニュートンの絶対時空、アインシュタインの相対時空の考えは引き継がれ、量子というミクロ領域において、その両者をどのように整合させるか、ということが一つの重大な課題となっていくわけです。