主観と客観の一致とは?②
デカルトは、神が私たちを欺くはずはないから人間の認識は完璧であり、主観と客観は一致するはずであると言いました。これは、ちょっと論理が飛躍しすぎでしょう。
カントは人間の認識構造はアプリオリ(先天的)に構築されており、人類皆同じであると言いました。三次元の範囲において主観と客観は一致しており、この認識構造(=理性)によって人々は共通合意を行うことが可能であるとしました。
ヘーゲルは、人間の認識は、段階を経て上がっていき、最終的には神の認識である絶対知へと上がり、主観と客観は一致していくと言いました。
対して、フッサールは、主観と客観が一致することを確認するには第三者の目で確認が必要であり、それは不可能。そうではなく、人間が主観と客観が一致していると思い込んでいる理由を探るのが大切であると言いました。
主観と客観についてはそれぞれの主張があり、結局、現在も解決がついていません。